Strauss/ドン・ファン [管弦楽曲]
リヒャルト・シュトラウスの初期の作品、とりわけ、わかりやすいこの曲は、カッコイイ演奏で聴きたいです。アクの強いこんな人はいかがでしょう?
リンクは後年のバイエルン放送交響楽団とのものですが、私が聴いたのはアナログ末期、1979年にクリーヴランド管弦楽団と録音されたものです。残念ながら現在は流通していないようです。SONY/BMGになって音源が豊富になった分、販売される録音は減っていくのかもしれませんね。ユニヴァーサル(DECCA/DG/PHILIPS)のカタログにも同じことを感じます。
マゼール/クリーヴランドの70年代後半から80年代にかけてのSONY時代の録音は、音のよさもさることながら、マゼールの「男伊達」みたいなものが良い面に出たものが多いように感じます。特に「英雄の生涯」(これもアナログの優秀録音です。いろいろ賞をとってましたね)と「ドン・ファン」「ティル」「死と変容」は、最良のものに入ると思います。
オイレンブルクスコア リヒャルトシュトラウス/交響詩≪ドンファン≫ (オイレンブルク・スコア)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 全音楽譜出版社
- 発売日: 2007/02/22
- メディア: 楽譜
これは音楽学者ノーマン・デル・マーの監修によるもの。 開始間もない、練習番号Cの4小節前のシンバルに「オリジナルのパート譜に書いてあるので、既存のスコアには無いが入れた」と注釈がついています。確かに、次にご紹介するスコアや、私の持っているドーヴァーのスコアには、この音がありませんでした。これまで聴き覚えのある演奏・録音には全て入っていたように思います。
スコア YS-1 交響詩 ドンファン op.20 R.シュトラウス
- 作者:
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
- 発売日: 1999/09/27
- メディア: 楽譜
- ヤマハがポケットスコアに進出して最初に出版されたものです。こちらは練習番号Lのコントラファゴットに、「ppで演奏できないときには(1オクターヴ高くなるが)第2ファゴットで演奏する云々」という注釈がついています。マーラーに限らずシュトラウスも、スコアも出版社や時期が違えば、いろいろ相違が出てくるようですね。
こんにちは。
マゼールのR・シュトラウス、好きです。クリーヴランド管との演奏はLP時代の愛聴盤でして、「英雄の生涯」の中世の騎士姿のジャケットなど、演奏とともに実にカッコイイものでした。スッキリ快演、若々しい名演奏でした。
バイエルン放送響とのRCA盤は、昨年4枚組2,000円という大変な廉価で輸入盤を入手できました。これは音も良く、壮麗な演奏で、これまたカッコイイものでした。マゼールは、R・シュトラウスに向いているんでしょうね。
by mozart1889 (2008-12-07 16:21)
mozart1889さん、こんにちは。いつもありがとうございます。
そうそう、あの騎士のジャケット、カッコよかったですよね。LPだといっそう迫力ありますよね。
RCA盤もカッコイイですか!(^_^) 聴いてみたくなりました。
by stbh (2008-12-08 06:55)
はじめまして。たかと言います。
オイレンブルク版の注釈はさすがですね。
BPOは70年代の演奏にはこのシンバルはなくて80年代の演奏から入っているそうです。パート譜が変わったのでしょうか。
記事に引用させて頂きました。
by たか (2009-01-02 22:03)
たかさん
ご来訪とコメントありがとうございます。引用とトラックバックもいただき、恐縮です。
IMSLPもインディアナ大もお世話になっています。若いころにヤマハやアカデミアで高い輸入版を買った曲も、多くが国内版やDover(アマゾンでかなり安くなりましたね。最初のころはamazon.comから輸入していました)で出されるようになり、スコアを入手する環境はずいぶん良くなったように思います。
「ドン・ファン」のシンバルについて追加させていただきますと、私が80年代前半に演奏したときには、このシンバルはパート譜にありました。私の感覚からすると、パート譜はスコアに比べると間違いが多いように思うのですが、この場合はどちらなのでしょう…。
by stbh (2009-01-03 16:28)