Anderson/Pieces [管弦楽曲]
大曲が好きです。いわゆる「名曲集」みたいなCDはほとんど持っていないので、有名な曲でも知らなかったりするのですが、この人の作品は好きで、ときどき無性に聴きたくなります。
アメリカが世界に誇る大作曲家、ルロイ・アンダーソンの作品集。これは自作自演の2枚組。50近い曲が収録されていますので、有名どころは網羅されていますし、あまり有名でない曲も入っていて、おおよそ彼の作品の全貌が見えるでしょう。
この人の曲の特徴は、ウィットに富んだ曲調と緻密なオーケストレーションでしょう。あくまで主観ですが、トップ2は「タイプライター」と「シンコペイテッド・クロック」。これらに「トランペット吹きの休日」、「ワルツィング・キャット」、「ブルー・タンゴ」「プリンク・プランク」あたりが続きますか。個人的には「そりすべり」は外せないし、「舞踏会の美女」のような、比較的シリアスで長めの作品もあります。アンダーソンで好きな曲、というとぱっと思いつく方はけっこう多いのではないでしょうか。
このCDは自作自演ということで、いくつか出ている作品集の、いわば原点のようなものですが、録音も古いですし、あまりオーケストラ(寄せ集めのバンドだと推測しています)はうまくないように思います。テンポが速めなのですが、音質も手伝ってしゃかしゃか、シャキシャキいっていて、なんかちょっと落ち着きません。(たぶん)60年代のビッグバンド、という感じがモロにします。それでも、この演奏で聴き慣れてしまったせいか、悪い感じはしません。
まだ学生自分、この人の曲を10曲くらいまとめてやったことがあります。資料館で貸し出ししているパート譜を借りてきたのですが、スコアはあってもいわゆるピアノ・スコア(大譜表に、主な楽器の名前が書いてある)しかなかったり、ぜんぜんなかったりして、けっこう苦労しました。そのときにコピーした楽譜は、クリアファイル(これも当時、高かった!)に入れてずっととってあります。また7、8年前にピアノの連弾譜(「シンコペイテッド・クロック」と「そりすべり」、アメリカ出版)を見つけて、思わず買ってしまいました。
しかし、久しぶりに(いや、ひょっとして初めて?)検索してみると、国内盤の譜面もけっこういろいろ出ているのですね。
これは去年出版されたようです。中身は見ていないので、「やさしく弾ける」がどの程度のことを指して言っているのかわかりませんが…。また、連弾もありました。
こっちを買ったほうが安上がりだったかな…。他にもエレクトーン、合唱、リコーダーなど、さまざまな形で楽譜が出版されています。やっぱりアンダーソン、楽しくていいですよね。皆さんも、いろいろな形で楽しんでみてください。
私もこのCD持っているような気がします。
「2段(大譜表)か3段の楽譜に楽器名が入っている」というのは、昔吹奏楽でもよく見かけたような気がします。
アメリカ製のマーチ(行進曲)のスコアとか…。
アンダーソンの曲のいい点の1つは、楽器(および楽器でないもの)の特性をよく理解していることではないかと思います。
学生時代、某53の音楽教室担当者が「ビューグラーズ・ホリデー」(トランペット吹きの休日)の一部を編曲して別の調で吹かせようとして破綻したことがあったような覚えが…。
by Lionbass (2007-09-04 14:19)
Lionbassさん、こんばんは!いつもありがとうございます。
アンダーソンは、聴いても演奏しても楽しい曲ばかりですね~。
> アメリカ製のマーチのスコアとか…。
たしかにこのあたりの曲は、「普通は」ピアノスコアでした。
> 某53の音楽教室担当者
あの無謀な人も、いまは某地方都市で活躍しているようです(^_^)
by stbh (2007-09-04 22:09)