Wagner/Ring：音楽よしなしごと：SSブログ

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Wagner/Ring　[オペラ] [編集]

「ハルサイ」のアクセスがいつになく進むなあ、やっぱ好きな人多いのかな…とのんきに思っていたら、スパムTBとスパムコメントを受けてしまいました。朝upすると攻撃を受けることが多いように感じるのですが、気のせいでしょうか？

さて、今回に限り、以前に紹介したCDを再度取り上げます。なぜかというとビルギット・ニルソン追悼企画だから。いちどは別の曲をご紹介しようと思ったのですが、ニルソンといえば、やはりワーグナーかシュトラウス。で、結局これ（からの抜粋盤）に落ち着いてしまいました。

Wagner: Der Ring des Nibelungen

アーティスト: Richard Wagner, Georg Solti, Vienna Philharmonic Orchestra, Anita Valkki, Berit Lindholm, Birgit Nilsson, Christa Fassbaender, Christa Ludwig, Claire Watson, Claudia Hellmann
出版社/メーカー: Decca
発売日: 1997/10/14
メディア: CD

前にも書いたとおり、私がなじんできたRingはベーム盤（67-68バイロイト）なのですがLPしか持っておらず、ダビングもしていないので車では聴けません。ワーグナーの管弦楽曲集を車で聴くことは実はあまりないのですが、その中では、このRingの抜粋盤をとり出すことが多いです。いちど歌が入っているのに慣れてしまうと、管弦楽曲集では何となく物足りない感じになってしまうのです。

以前は米盤？をご紹介しましたが、どうやら私の持っている国内廉価盤とは曲目が違うようなのです。私のCDから曲目を写しますと

「ラインの黄金」より
1.　虹のかけ橋－ワルハラ城への神々の入場
「ヴァルキューレ」より
2.　ヴァルキューレの騎行
3.　ヴォータンの別れと魔の炎の音楽
「ジークフリート」より
4.　森のささやき
「神々のたそがれ」より
5.　ジークフリートのラインの旅
6.　ジークフリートの葬送行進曲
7.　フィナーレ

ニルソン（ブリュンヒルデ）が出てくるのは、上記のうち2、3、5、7ですが、3はほんの半小節、2も「ホヨトホー」「ハイアハ」プラスアルファ程度ですから、実質5のいわゆる「ラインの旅」の前の部分と7だけ、しかし収録時間の制約もあり、両方あわせてニルソンの声が聴けるのは5分ほどです（＾＾；　とはいえ、あの突き刺すような高音と、太く強靭な中低音をあわせ持つ独特の声は、これだけでも十分思い出すことはできます－まあ正直、「楽しむ」というにはちょっと物足りないですが。

もうステージに乗らなくなってから20年以上ということです。ネット上には引退直前に近い70年代後半の来日時のようすが書かれているサイトがいくつかありますが、いずれもその歌唱に圧倒されているようです。ベーム盤に残された60年代の強烈な歌唱でさえ「全盛期を過ぎている」といわれることもあります。いったいその「全盛期」はどうだったのか、想像もつきません。

細かい音程やリズムなどは、ライヴのベーム盤に較べると、さすがにこのスタジオ盤のほうが安定しているようです。ライヴの臨場感もいいし、スタジオ録音の美しさも捨てがたい。現在の歌手達のように、美しい映像や非常にきれいな音で記録が残っているわけではありませんが、正規のステレオ録音で2種のブリュンヒルデを残してくれただけでもありがたいことなのでしょう。

ヴァーグナーの世界への扉を開いてくれたニルソンに感謝し、合掌。

なお、このデッカの録音がジョン・カルショウによって企画・実現されたことは有名ですが、彼のもとでチーフ・エンジニアとして実働に携わったゴードン・パリーのインタビュー記事が以下にあります。録音に至る経緯や録音風景などが興味深く描かれていますので、ご紹介します。

http://www.music.ne.jp/~classix/%96%82%82%CC%89%8A%82%CC%94%D4%90l

早いもので、なかなか評判のよさそうだったキーロフ・オペラのRingも明日が最終日です。これだけ上演が大変な作品なのに、世界のあちこちで絶え間なくプロダクションが組まれているということが、この作品の偉大さを表わしていますね。実験的な演出が次から次へと編み出されることも驚異的だと思います。劇場、できればやはりバイロイトで観てみたいものです。

2006-01-21 21:49 nice!(1) コメント(2) トラックバック(0)
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