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DeepPurple/LiveInJapan [その他の音楽]

このブログを書き始めてから半年になりました。もともと通勤時には、それなりの割合で昔のロックを聴いていたのですが、なんとなくクラシックの記事を書くのに注力してしまって、ロックはぜんぜん聴いていませんでした。

いま思い返してみると、ロックを聴いた後は、クラシックのときにも増して「おぉ気持ちよかったぜぃ」で終わってしまっていたので、ブログに書けるような内容が自分の中になかったからかもしれません。

状況はぜんぜん変わっていないのですが(汗)、やはりクラシック以外のことも書いてみたいなあ、と唐突に(笑)思いはじめてしまったので、今回からときどき昔のロックを車で聴いたときの感想も書かせていただきます。

記念すべき第1弾はパープル。もちろん、ずーっと聴いていたわけではなくて、サイマルに聴いていたのは第2期(イアン・ギラン)から第3期(デービッド・カヴァーデイル)までのヘタレリスナーなので、これ1枚でほぼ十分です。超定番なのでいささか恥ずかしいですが。

ライヴ・イン・ジャパン

ライヴ・イン・ジャパン

  • アーティスト: ディープ・パープル
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/10/10
  • メディア: CD

 

現行盤のデータは、ジャケ写が出ていないのとカスタマー・レビューが少なかったので、あえて古いデータにリンクしました。現行盤は今年6月、ワーナーから1800円で発売されています。

このアルバムを手にした当時、まず、スタジオ盤ではアルバム1枚で10曲近く入っているのに、2枚組全7曲、うち第4面は「スペース・トラッキン」1曲、という長さにびっくり。聴いてみると、冒頭「ハイウェイ・スター」のイントロのオルガンから曲が始まる展開のかっこよさにまたびっくり。そしてなにより、スタジオとは比較にならないノリのヴォーカル、ギターソロとオルガンソロ。ロジャー・グローヴァーのベースも炸裂してますよね。

コンサートへ行ったり海賊盤を買ったりとかする年ではなかったので、彼らのライヴ・パフォーマンスを耳にする機会は、ほぼこれしかなかったわけです。スタジオ盤でもそれなりのことはやっていましたが、「おおやっぱリッチー・ブラックモアってすごいんだ」と思いましたね。何人の友人が彼にあこがれてストラトキャスター(グレコのコピーモデルだけど)を買ったことか。当然、スタジオ版とライヴ版と両方コピーしてましたよ。そうそう、さっきネットで調べて認識したのだけれど、リッチー今年で還暦です。

「チャイルド・イン・タイム」はイアン・ギランの聞かせどころ。この人、(再結成の前後だと思いますからかなり後ですが)テレビのインタビュー番組で見たら、落ち着いていて知的で、歌とすごいギャップを感じたおぼえがあります。あの声のコントロールも含めてパフォーマンスなんでしょうね。曲間がフェード・アウト/フェード・インで編集がされていないのは、今となってはぶっきらぼうな感じがしますが、別テイクを集めてきたのがわかって、正直ではあります。

ギターなんかロクに弾かないやつでも、これだけはやりましたよね、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」。ストーンズのモバイル・ユニット(録音機材)を借りてモントルーで録音しようとしたら、スタジオにしようとしていたカジノが火事になっちゃってさあ大変、という顛末をそのまま曲にした、いわば楽屋落ちに近い内容なのですが、70年代の日本に歌詞なんか関係なし、キャッチーなリフとサビがあれば十分。このライヴのリッチーがまたノリノリです。

イアン・ペイスのドラムスは、どうしてこんなに手数が多いんだろう?どうしてこんなにオカズをバリバリ入れるのに、リズムが乱れないんだろう?どうして「ミュール」のようなむちゃくちゃへヴィーなドラムソロができるんだろう?私のまわりのヘタレバンド達の中には、この曲に限らずイアン・ペイスを正確にコピれるやつはいませんでした。第2期から第3期のパープル・サウンドの要は、実はイアン・ペイスだったと私は今でも思っています。

「ストレンジ・ウーマン」の聴きどころは、曲の後半、イアン・ギランとリッチーのあいそであわない微妙な掛け合い。もうこの頃から二人の折り合いが悪かったという説もあるようですが、こうやってちゃんと二人で仕事してるんだからいいじゃないですか。「プライベートでは口をきかない」という漫才コンビみたいですが。

「レイジー」はジョン・ロードのオルガンがまずイニシアチブをとり、その後はギターとオルガンのかけあい。後半のソロあたりはちょっとくどいかもしれませんが、当時の二人のテクを堪能。ドラムスやベースもけっこうきちんと合わせていて、それなりにリハはやってるのかも。

そして最後、20分近くのパフォーマンスに及ぶ「スペース・トラッキン」。スタジオ同様の歌入り部分が終わると、交代で延々とソロ・パフォーマンス。ジョン・ロードなんか「ジュピター(!)」まで弾いちゃったりして、あらすてき。いつ終わったんだか観客もわからない、唖然のエンディングまで、一気にもっていかれてしまいます。実際のツアーでは、このあと「ブラック・ナイト」とかアンコールでやっちゃってたのですから、驚異的なパワーですね。ところで、アドリブ合戦の間、イアン・ギランは何をやっているのでしょう?

ネットで見ても、多くの人が「古今のライヴアルバムの中で1、2を争う名盤」と書いています。通して聴いてみると、そのとおりだとあらためて感じます。

1972年の日本公演の録音は、のちにCD3枚組で「完全版」として出ています。

ライヴ・イン・ジャパン’72完全版

ライヴ・イン・ジャパン’72完全版

  • アーティスト: ディープ・パープル
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/04/25
  • メディア: CD

もう現役盤では無いのかもしれませんが、多くのファンの方は思わず買ってしまっているでしょう。私は迷ったんですが結局、買わずじまい。はっきりいって後悔しています(;_;)。

最近のロックのディスク情勢はよく知りませんが、ライヴ盤というのはまだ出ているのでしょうか?もうみんなライヴ・パフォーマンスは視覚(DVDなど)に集約されているのではないでしょうか。このアルバムが出たころはビデオも一般家庭には少なく、たまーにNHKでBBCかどこかのライヴ映像が放映されると、食い入るように見てましたね。

今の人は、音だけじゃ物足りないのかもしれませんが、昔は音だけで十分商売になったということですね。70年代の名作ライヴ録音、けっこう多いと思います。また「Budokan」が英米のバンドに認識されていって、数々の「ライヴ・イン・ジャパン」が生まれた時代でもありました。この録音は、(日本武道館でのテイクは4、6、7曲目だけのようですが)その先駆けとなったものです。


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コメント 4

おさかな♪

ふおぉぉ~、Nice!をもういっこつけようとしたら、外れてしまいました。(笑)
おさかな♪も、「スペース・トラッキン」大好きです。
まったり「レイジー」を聴くのも好きです。
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」
 ・・・おさかな♪バンド初ライブのアンコール曲です♪
by おさかな♪ (2005-10-12 13:03) 

stbh

おさかな♪さん、ギタリストだったのですね(ブログの復習しました)。近頃の若い人もパープルやるんですねー。
「アン・コー・ル!」「アン・コー・ル!」「アン・コー・ル!」<ぎょっ、ぎょっ、ぎょー、ぎょっ、ぎょっ、♭ぎょぎょー、…> おぉ、かっちょいい!
by stbh (2005-10-12 23:17) 

おさかな♪

あれれ・・・stbhさんが壊れ気味・・・?f(^-^;)
おさかな♪な感じのリフ音に爆笑! ♭ぎょぎょー♪
ぱりらら~(ハーモニクス)
by おさかな♪ (2005-10-18 17:35) 

stbh

すみません。つい、地が出てしまいました(^^;
ロックを聴くと、「人生、気合だぜぃ!」と思えます。
まだまだ、単純です(^^;;
by stbh (2005-10-18 23:18) 

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