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Delibes/Sylvia [バレエ音楽]

ブログ書き始めの4月ごろにドリーブの代表作「コッペリア」について言及した(http://blog.so-net.ne.jp/classicalandsoon/2005-04-10)のですが、今となっては曲・演奏自体についての記述が薄いですね(汗)。

聴いているCD(「在庫なし」で申し訳ありませんが輸入盤もひっかからないので)はこれです。

ドリーブ:コッペリア-全曲

ドリーブ:コッペリア-全曲

  • アーティスト: スイス・ロマンド管弦楽団, ドリーブ, アンセルメ(エルネスト), デュカス
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2000/03/24
  • メディア: CD

バレエの全曲版、特に19世紀のグランドバレエは長時間でCD2枚、3枚とかかるので、私のライブラリはアンセルメとボニングの廉価盤ばっかり。「白鳥の湖」だけは人からパクったデュトワですが、こうやって並べてみるとみごとにDecca-Londonの術中にはまっています(笑)。

本日の表題の「シルヴィア」は「コッペリア」の再演後、1876年の作品で、ギリシャ神話をもとにした羊飼いとニンフ(この名前が「シルヴィア」)の許されざる恋の物語(といっても、ゆるされちゃうんですけどね)。組曲は4曲からなっており、バレエの筋を追う、というよりはバレエの素敵な音楽をつまみ食いしちゃおう、というコンセプトです。あらゆる「バレエ組曲」はバレエのストーリーを知っていなくても楽しめますからね。

1.前奏曲「狩りの女神」
 ホルンが全曲を通して勇壮でかっこいいですが、どことなく優美なのですよね。

2.間奏曲とゆるやかなワルツ
 この組曲の中では、いちばんストーリーに近いでしょうか。「狩りの女神たちが沐浴したり木の枝にのったりしている場面」だそうです。最初のオーボエやフルートはちょっと「ジークフリート」の森の場面を思い出させませんか。

3.ピツィカート
 たぶん「シルヴィア」全曲の中でもいちばん有名でしょう。聴けば「あ、聴いたことある」とわかると思います。「羊飼いのアマンタが奴隷たちの中に姿を変えたシルヴィアを見つけて喜ぶ場面」の音楽だそうです。

4.バッカスの行列
 第3幕のはじめ、「酒の神バッカスを賛美する場面」で、ファンファーレから始まる華やかな音楽です。バレエでは中間部のところなんか、「酔っ払って千鳥足」のような演出がされるのでしょうか。最後近くに第1曲の序奏がかえってきますが、これはもともとそうなのか、組曲だからそうなっているのか、なんとも判断がつきかねます。

アンセルメ/スイスロマンドはデュトワ/モントリオールが出てくるまで「バレエ音楽の代名詞」みたいな感じでしたよね。今聴いてみると、テンポがしっかりしていて比較的踊りを意識しているかな、と思われます。カラヤンの録音なんかだと、聴く音楽としてはとてもよいのですが、とても踊れない。「バレエ組曲」とは「バレエ音楽からの管弦楽組曲」と思い知らされます。

ぜんぜん知らないバレエ音楽を何時間も聴き続けるのは大変ですが、いちど観てしまうと、やはり聴くだけでも全曲版を聴きたくなってしまいます。「くるみ割り人形」や「コッペリア」は話もわかりやすいし(音楽と場面がつながりやすい)、時間もそれほど長くないし、「全曲版入門」には向いているのではないでしょうか。

録音は「コッペリア」が1957年、「シルヴィア」が1960年、もう1曲入っている(なんとお得なCD)デュカスの「ラ・ペリ」(ファンファーレがかっこよくて有名)が1958年ですから、ステレオとはいえもう50年近く前、ということになりますね。50年前の音と思うと、逆によくまあこれだけ鮮明に、と感じてしまいます。さらに、ほぼ同時代のショルティの「リング」、ブリテンの「戦争レクイエム」などはいっそうの高音質で録音されているわけですから、大したものです。

ふと思ったのですが、SPとか録音黎明期のころ、録音を行った人は自分の記録がどれだけ残ると思っていたのでしょう?


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