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Schumann/交響曲第2番 [交響曲(独墺系)]

私自身は「音楽を聴いて元気になれるか?」と言われると、Yesと答えるには二の足を踏みます。しかし、元気なときに思わず口をついて出るメロディーはいくつかあり、そのうちのひとつがシューマンの第2交響曲です。

シューマン:交響曲第1番&第2番&第3番&第4番

シューマン:交響曲第1番&第2番&第3番&第4番

  • アーティスト: バーンスタイン(レナード),シューマン,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2005/11/16
  • メディア: CD

 

私の持っているCDはチェロ協奏曲とのカップリングですが、最近はもっぱら交響曲全集の形でリリースされています。死の直前の来日時にPMFでこの曲をリハーサルしているシーンをご記憶の方も多いでしょう。

最近は、シューマンの厚ぼったいオーケストレーションのままで、テンポやバランスをうまく設定してすっきり聞かせる解釈が主流のように感じますが、この録音は良くも悪くも「バーンスタイン節」で、大きいテンポの緩急やダイナミクスの変化など、まるでマーラーを聴いているかのような錯覚に陥るときもあります。

第1楽章の序奏はじっくりと演奏され、主部もどっしりと構えたテンポが安心して聴いていられます。付点が短めに演奏されるのも、いささか古風に聞こえますね。最近では軽快に流されることが多い第2楽章も、オーケストラの響きは分厚く、全楽器がごそごそ駆けずり回る様子が、これはこれで面白いです。

何と言っても真骨頂は第3楽章でしょうか。大きいうねり、時として止まりそうなテンポ運び、呼吸の長いフレーズなどはやはりバーンスタインならでは。シューマンの「狂気と紙一重」感も表されているように聴いてしまいます。そして、一転して豪快な第4楽章。押し寄せる音の波に翻弄される心地よさが味わえます。金管のスフォルツァンドやクレッシェンドは強烈ですし、弦楽器の速いフレーズのつっこみは、多少アンサンブルが乱れてもぞくぞくします。ラストのティンパニの大ブレーキもお約束ですね。

他のバーンスタイン晩年の録音同様、曲の出来がどうこうという以前に、有無を言わさぬ強い説得力をもって聞かせてくれる名盤だと思います。

さて、このブログも2005年から約4年、続けてまいりました。多くの方と交流させていただきありがたく存じます。最近はいささか更新頻度が落ちていますが(汗)、細々と続けていきますので、今後とも何卒よろしくお願い致しますm(_ _)m


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コメント 2

吉田

こんばんは。
ワタシは、音楽を聴いて元気になるというよりは、元気なときに音楽を聴きます。
そんなとき、頭の中でマワルのはこの2番の1楽章です。
トリッキーなテーマが、体質に合うようです。
このバーンスタイン盤は、3楽章がよいですね。

stbhさんの記事を今後も楽しみにしております。
by 吉田 (2009-03-29 22:35) 

stbh

吉田さん、いつもご来訪ありがとうございます。第1楽章も気持ちいいですよね。元気なときがしっくりする曲です。
今後ともよろしくお願い致します。
by stbh (2009-03-29 23:08) 

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