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Turandot三日坊主日記(2) [実演]

9月2日(土・晴)

昨日とは打って変わってのよい天気。悩んだ末に、横浜中華街へ。本来、オーケストラの人の服装は上下黒であれば問題ないので、Tシャツ・ポロシャツの人が多いのですが、前回お話したように、せっかく貴重なピット外での出番だし、チャイナ風の衣装を着ろ!というタイコの先輩の厳命(半笑)もあり、まあ安いので何かあれば…くらいの気持ちで、関内から歩いていきました。

中華街は何年ぶりだろう?まだ10時半だというのに、けっこうな人出。やはり観光地なのですね~、って今さら…。飲食店はあまり開いていないけれど、雑貨・衣服のお店はあらかた開店しているようだ。雑貨の店は、中華風風鈴(灯明?)や扇子、帽子など見ていて飽きないが、今日の目的は違うんだー。服のお店の店頭は、当たり前だが女性用のチャイナドレスがめだち、男性用はほとんどない。あっても子供用…。若い女性が群れている間を勇を鼓して店の中に入っていくと、男性用のカンフー服(?)があるのだが、ちょっと高いなあ…。

何軒かまわったあと、路地を入ったところの小さいお店を覗いてみると、ちょうどいい形の服発見!「インド綿」ということで、インド製(^^; ちょっと作務衣を思わせるざっくりとした生地で、ラメ入りドレスの向こうを張るにはさびしいが、3000円前後という価格は魅力。「黒の長袖」があったので、これに決定。近くの関帝廟

によって、今日・明日の成功をお祈りしてから元町・中華街の駅へ。しかしこの駅は中華街の中心からも、元町の中心からも遠い。かえって山下公園の方が近いくらいに感じてしまう。関内に戻って素直にJRでいった方が早かったな。

12時15分ごろに新宿文化センターに到着。予定表を見ると午前中に、確かおさかな♪さんが弾いている「豊島オケ」の練習が。ニアミスでしたね。

さて、本来の記事の目的、トゥーランドット、今日は明日の分のリハと、今日の分の本番のダブルヘッダー。前にも書いたが、それぞれのセットの歌手のみなさんが個性的で、曲の作り方はぜんぜん違うのが面白い。それにぴったりあわせていけるオーケストラが理想なのだが、細かいところはなかなか…。オペラの場合、プロでも細かい破綻は数々あるのが常なので、全体の流れやアリアを楽しんでください、ということで。

今日の舞台は、第3幕のリハーサル。さすがに本番はとれません(^^; 中央上がトゥーランドット、下の下手よりがリュー、さらに下手にはティムール、上手側には王子がそれぞれ捕らえられた体でいる…はず。もちろん一流の歌劇場のようにこった装置・衣装ではありませんが、歌手の声を楽しむには十分でしょう。

バランスチェックなどは昨日終わっているので、今日はちょこちょこっとオーケストラの確認をするだけで、歌手や管楽器も力を抜いて、通しておしまい。いよいよ第1回の本番に臨む。

18時開演なのだが、自由席ということもあってか、16時過ぎにはもうお客さんが入場待ち。そのそばを通りつつ外へ出て腹ごしらえ。戻ったときには17時前ですがすでに開場されたところだったが、まだ入り口に人はあふれている。こりゃあ、大入りだな。

開演30分前ごろから、ばらばらと奏者がピットに入り始める。われわれもステージ横の定位置へ。2階席も中央は最後列まで入っている。ピットをのぞきこむお客さんも。チューニングを終え、緞帳が上がる(幕は下りたまま)と、指揮者登場。振る前から気合のオーラが出ている。

音だしと同時に幕が上がって、第1幕の開始。ダイナミックスの幅が練習のときより大きい。リズムがしっかりしている。これが本番なんだよなー。ときどき「お?」と思うような縦の線のずれはあるが、すぐに立ち直る。歌手も合唱もビンビン来ている。リューのアリアは大拍手。リハでは抑えられていたオーケストラのクレッシェンドがあおられる。

第2幕の冒頭、幕を上げておいて音出しと同時に照明があたると3大臣が踊っているシーンも、リハの不調はどこへやら、ばっちり決まって快調に。皇帝が登場して、王子の挑戦をしぶしぶ認めると、いよいよトゥーランドット登場。リューリン姫のくだりもいつもより切々とひびく。そして謎解きの場、答えがわからず悶える王子、冷ややかに見下ろすトゥーランドット。一転、「私の勝ちだ!」と第3の謎に答える王子。うぅ、かっこいい(^^

第3幕の白眉は2つ。はじめに「誰も寝てはならぬ」のアリア、これはもう実に気持ちよさそうに歌いきり、やんやの大喝采。そしてリューの死。これが泣けるのですよ、舞台を見ていると。やはり、プッチーニにとっての心のヒロインは、リューだったのだな、リューと一緒に死んでしまったのだな、とあらためて本番中に思ってしまう。王子が姫の唇を奪ってしまうと、あとはもうラブラブ。終幕へまっしぐら。

合唱が歌いきり、幕が下りる中からすでに大喝采、fffが断ち切られると暗転するが拍手は続く。児童合唱、合唱、ソリストの順にカーテン・コール。リュー、カラフ、トゥーランドットは一段と拍手が大きくなる。やっぱ演奏会はいいなあ~。

というわけで、初日は無事終了することができました。明日はいよいよ最後の本番。泣いても笑っても、あと1回通すと私たちのトゥーランドットは月に帰ってしまいます(あれ、話が違う?) ちょっと疲労が出てきたけれど(^^; よく寝て、もうひとがんばり。


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コメント 4

ensemble

がんばって!
ご成功を祈念します。
by ensemble (2006-09-03 13:05) 

stbh

ensembleさん、ご来訪ありがとうございます。
おかげさまで、2日間とも大成功だったと思います。個人的にはいろいろありましたが、タイコ全体、オーケストラ全体、合唱団も含めた各レイヤーの段階でそれぞれ名演が聞けたという事で、きっとよくできているのでしょう。勤めます。
by stbh (2006-09-04 03:09) 

おさかな♪

あっははは・・・!
はい♪ もちろんおさかな♪も気がつきましたよ~♪
あ~んど、写メールしてきました☆
臨場感あふれるstbhさんの記事にわくわくしています。
by おさかな♪ (2006-09-04 21:16) 

stbh

おさかな♪さん
そうと知っていればもっと早めに行くんだったなー、と思いましたよ。新宿は安いせいかオーケストラの練習が常に入っていましたね。新宿文化のホールで、もうすぐ改修工事がはじまるのでしばらく閉鎖とか聞いていましたが、どうなるんだろう?
by stbh (2006-09-04 23:18) 

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