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N響第1774回定期公演 [実演]

最近の大曲志向で演奏される回数は増えていると思いますが、それでもなかなか機会が少ないカルミナ・ブラーナ。おまけに、今回はさらに演奏される機会が少ない「カトゥリ・カルミナ」も演奏されるというので、聴きに行ってきました。

NHK交響楽団 第1774回 定期公演 Aプログラム
2014年1月26日(日) 3:00pm NHKホール

指揮:ファビオ・ルイージ
ソプラノ:モイツァ・エルトマン
テノール*:ヘルベルト・リッパート
テノール**:ティモシー・オリヴァー
バリトン**:マルクス・マルクヴァルト
合唱:東京混声合唱団
合唱**:東京藝術大学合唱団
児童合唱**:東京少年少女合唱隊

オルフ/カトゥリ・カルミナ*
オルフ/カルミナ・ブラーナ** 
 
NHKホールは昨年40周年だそうで、内外に飾り付けがしてありました。D_0725m.jpg

若いころもN響はほとんど聴かなかったので、NHKホールもN響も20年ぶりくらいかな?早めに行って、無事に2階の奥の正面の席で当日券を買えました。カルミナはもうすっかりポピュラーなのか、お客さんはぎっしり9割がた入っている感じ。

前半の楽器はピアノ4台と打楽器(10人!)だけなので、中央にピアノを扇形に置いて、そのまわりに打楽器が、ティンパニ(今日はU松さんでした)を真ん中に円弧状にずらりと並び、後半にはオケが乗るひな壇に合唱が並ぶ配置。指揮者の左右がソリスト(ソプラノ、テナー)。楽器が入るのは前1/3と最後だけで合唱中心の曲なので「オケの演奏会」には珍しいですが、合唱がよくコントロールされていて(東混ならあたりまえでしょうか)楽しく聴けました。ピアノと打楽器もバランスのよい、コントロールの効いたアンサンブルでした。カルミナも歌ったソプラノの人は、現在売り出し中のようで、清楚な声(と容姿)が魅力的でした。テナーのソロがいささか調子悪そうに感じましたが、気のせいかな?そうそう、歌詞はこれまでちゃんと見ていなかったのですが、もらった対訳を見たら「お○ん○ん」などの単語が並んでいて、けっこう赤面ものでしたね。

休憩中にフルオケのセッティングを見るのは珍しいと思います。

C01261550m.jpg 

ピアノは2台減り(1台は下手、1台は上手に引っ込みました)、打楽器をひな壇にのせて膨大なイスと譜面台を並べて、いよいよメインのカルミナ・ブラーナです。合唱も増強し、少年合唱もけっこうな人数(40人くらい?)が入りました。最初の1分くらいは、ここがNHKホールである(音がぜんぜん響かない)ことが気になりましたが、すぐさま音楽に引き込まれました。

実はこの曲、細かいテンポやダイナミクスの変化の指定がたくさんあるわりに、きちんと守った演奏(録音)はあまりないのですが、ファビオ・ルイージはそれを忠実に再現しようとしたようで、ダイナミックな指揮で、終始、合唱やオケを引っ張っていました。とはいえ決して過剰な振りつけではなく、「どこでどういうふうに音楽を鳴らす」かが初見でもわかるような、明快な指揮でした。

この棒に、演奏するほうも十分に応えていたと思います。合唱は音程・リズムとも的確で、かつ大迫力でしたし、3人のソリストも表情豊かで(ソプラノの人、最後のソロは楽譜を置いて手振りをつけて歌っていました)、熱演、と一言で済ませてしまうにはもったいない、素晴らしい演奏でした。いやほんと、恥ずかしい話ですが最後は泣いちゃいました(;_;)

盛大なブラボー(not flying)と拍手は延々と続き、いったんオケが解散して途切れたのですが、合唱の退場時にまた拍手が起こって、全員ステージからいなくなるまで続きました。

D_0726m.jpg 

とても良い演奏会に参加でき、大満足でした。ファビオ・ルイージって、こういうシアター・ピースのような作品のほうが(普通のオケ曲より)得意なのかもしれませんね。今後もいい演奏に期待したいと思いました。


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