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PROJECT B 2014 [実演]

本格的な新緑の季節となってきましたね。昨年に引き続き、こちらの演奏会を聴きに行きました。

"PROJECT B 2014"
(PROJECT Bオーケストラ第2回公演)

http://projectb.blog.so-net.ne.jp/ 

もちろん、ピアノの田中さん、指揮の畑農さんは昨年と一緒です。
場所も昨年と同じ第一生命ホール、隅田川沿いの主役はソメイヨシノから八重桜にかわっていました。

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今回の曲目は「エグモント」序曲、交響曲第4番、そしてピアノ協奏曲第2番でした。

プログラムにも言及されていたように、作曲年代をさかのぼる曲順で演奏されました。前半は序曲と交響曲。

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オーケストラの配置はほぼ前回同様で弦が下手から1st、チェロ、ヴィオラ、2ndの対向配置でチェロのうしろにコントラバス。管はトロンボーンがいないからか、今回はよく見る配置(前列下手側フルート・上手側オーボエ、後列クラリネット・ファゴット、その後ろにホルン・トランペット、その隣にティンパニ)でした。

オーケストラの溌剌とした響きは前回の演奏会と同様でしたが、今回はダイナミックさがいっそう増し、かつ緻密になっていたように感じました。特に交響曲は古典的な構成の中に新しい和声やオーケストレーションをちりばめた、優雅さとダイナミックさが同居する、ある意味難しい作品だと思うのですが、この曲想にふさわしい、バランスのとれたよい演奏だと感じました。自分が大好きな曲であることもあり、前回以上に楽しめました。

休憩になるとピアノが出てきて、ティンパニが片付けられました。

c041215.jpg

ピアノ協奏曲第2番は「ベートーヴェンの最初のピアノ協奏曲」として知られています。基本は1780年代、ベートーヴェンがまだ十代のころに作曲されていたようで(Wikipedia等参照)、その後ロンド楽章を差し替えたりして、1795年初演、1801年出版は第1番と似たような時期になったようです。ピアノの楽想は第1番がいかにもベートーヴェン的な大胆さがみられるのに比べて第2番は優美で古典的ですし、オーケストラも第2番のほうが小さく、クラリネット、トランペット、ティンパニがありません(今回、ホルンは前半クラリネットがいた席で吹いていました)。

第3番をあれだけ鮮やかに演奏した田中さんですから、今回も期待にたがわず美しく爽やかな演奏でした。第2番の曲想は田中さんの表現に合っている、という先入観がこちらにあったからかもしれませんが、ピアノがとても自然に聞こえ、オーケストラもよくピアノと調和していたと思います。弦楽器はそれほど少なくなかったのでオーケストラの表現の幅があり、かつ、ソリストともども独特の軽さというか浮遊感というか、フワッとした感覚が心地よく思われました。

アンコールは日本人のロマンティックなピアノ曲(名前・曲目とも失念…(>_<)残念)と協奏曲の第3楽章(これは前回と同じ)。今回もたいへん楽しめた演奏会でした。もっと長くカーテンコールやってもよかったんじゃないかな、と、ちょっと思ってしまいました。

次回(来年)は協奏曲も交響曲も第1番ハ長調、いよいよ折り返し点(かな?)ですね。「春の楽しみ」がひとつ増えました(^_^)


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Lionbass

昨年に続きご来場ありがとうございました。
また早速ご感想をアップいただき大変ありがたく存じます。
序曲と交響曲は、ホールの音響にも助けられて、とても「分厚い」音がしていたように思います。
協奏曲は「もっとはずんだ感じを出したい」と思いながら練習していましたが、伝わったでしょうか?

また精進しますので、来年の「ハ長調プログラム」にも是非ご期待ください。
ありがとうございました。
by Lionbass (2014-04-14 12:31) 

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