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Webern/5つの小品 [管弦楽曲]

PCと自分自身の不調が断続的にに起こっていまして、更新がずいぶん滞ってしまいました。そのくせ短い曲で恐縮ですが、今回はウェーベルンの「管弦楽のための5つの小品 Op.10」をブーレーズ1回目の全集録音から聴きました。CDは(生きているかどうかわかりませんが)こちらになります。

Anton Webern: Complete Works, Opp. 1-31

Anton Webern: Complete Works, Opp. 1-31

  • アーティスト: Barry McDaniel,Colin Bradbury,Robert Marcellus,Anton Webern,Helmuth Kolbe,Pierre Boulez,Juilliard String Quartet,John Williams [guitar],John Alldis Choir,London Symphony Orchestra,London Symphony Orchestra [members of],Radio Symphony Orchestra Frankfurt,Charles Rosen,Abraham Weinstein,Halina Lukomska,Heather Harper,Daniel Majeske,Isaac Stern
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1991/01/01
  • メディア: CD

私の手元にあるのは、LPと同じ編成の4枚組のCDです。4枚10000円で発売されていたものが、

物品税が消費税に変わって実質値下げになったので(それでも9000円以上でしたが)購入したように思います。作品番号のついた作品31曲に、「音楽の捧げ物」の中の「6声のリチェルカーレ」の管弦楽用編曲や、ウェーベルンの編曲・指揮によるシューベルトの「ドイツ舞曲」などがついていました。

ウェーベルンの作品系列の中で、このOp.10はOp.1「パッサカリア」、Op.6「6つの小品」に続く3番目の管弦楽曲です。前の2曲が通常あるいは大型のオーケストラを必要とするのに対して、1管編成にも満たない小型の管楽器と各1奏者の弦楽器、それにいくつかの特殊楽器(奏者は全部で19人)という編成で、この先、「交響曲」「協奏曲」「変奏曲」の12音技法による、いっそう縮小された編成の曲へ向かうベクトルが、この曲で方向付けられているといえるでしょう。

さらに、曲集をなす5曲はいずれも短く、演奏時間は合計しても5分足らずで、全楽器が一度に音を出すことはありません。各楽器の、曲ごとの音を出す小節数を数えてみると、以下のようになっています。(字下げになっているのは直前の楽器と同一奏者による持ち替えを表します。また弱起はカウントしていません。)

各曲の小節数:12, 14, 11, 6, 32 

フルート:6, 2, -, -, 2
 ピッコロ:-, 4, -, -, 2
オーボエ:-, 6, -, -, 5
Ebクラリネット:-, 7, -, 3, 8
Bbクラリネット:4, 8, 2, -, 5

ホルン:-, 5, 2, -, 4
トランペット:4, 7, -, 1, 7
トロンボーン:2, 3, 2, 2, -

ハーモニウム:-, 2, 5, -, 4
マンドリン:-, -, 8, 3, 4
ギター:-, -, 5, -, 9
チェレスタ:9, 5, 7, 1, 15
ハープ:7, 2, 9, 3, 10

鉄琴:2, 4, -, -, 8
 鐘:-, -, 8, -, -
木琴:-, -, -, -, 4
 トライアングル:-, 4, -, -, -
 大太鼓:-, -, 5, -, -
シンバル:-, 2, -, -, 2
 カウベル:-, -, 7, -, -
 小太鼓:-, -, 2, 1, 2
 シンバル付大太鼓:-, -, -, -, 2

ヴァイオリン:7, 9, 2, 2, 12
ヴィオラ:4, 8, 1, 3, 17
チェロ:4, 5, 6, -, 14
コントラバス:-, 4, -, -, 3

これを見ると、各楽器の登場はどんなに長くても全曲の半分以下で、無理やりメインの楽器を選ぶとしたらチェレスタ、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラあたりになりそうです。これだけ音が少ないのですが、スコアを見ると打楽器とフルート/ピッコロを除くと掛け持ちは不可能なようになっています。

こんな特殊な曲ですから、「解釈」というものの入り込む余地は無いように思えますが、スコアを見ると非常に細かく強弱・速さが指定されていて、その部分だけだとマーラーのスコアのようです。すなわちここでも、作曲者が思いの丈をすべて楽譜に書き込もうとするあまり、解釈の幅が無限に広がってしまうということが起きているのです。ブーレーズのこの録音は、例えば指示のないところでテンポを変えないなど、できるだけ客観的に演奏しようとしているようですが、ダイナミックスの変化がどうしても急激な指示についていかなかったり、微妙に食い違ったりそろったりするリズムが曖昧だったり、1969年という時代のオーケストラの(メカニックな)ウデの限界が感じられるところがあるように思えます。

そういった技術的な面は、新全集で向上していると思うのですが、実は一部を除いて未聴なのです。

Complete Webern

Complete Webern

  • アーティスト: Gerald Finley,Clemens Hagen,David Finckel,Johann Sebastian Bach,Anton Webern,Pierre Boulez,Ensemble InterContemporain,Mary Ann McCormick,Berliner Philharmoniker,Eric Schneider,Gianluca Cascioli,Krystian Zimerman,Oleg Maisenberg,Pierre-Laurent Aimard,Christiane Oelze,Francoise Pollet,Lawrence Dutton,Gidon Kremer,Philip Setzer
  • 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
  • 発売日: 2000/05/09
  • メディア: CD

 

どなたか聴かれた方、旧全集との比較を教えていただけるとありがたいです…。


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コメント 3

吉田

こんばんは。
5つの管弦楽曲は、先日シノーポリで聴いてみました。有名なのはどちらかといえば「6つの」のほうで、確かにこちらのほうが聴きやすいし、見栄えもいいわけなのですが、5つのほうは、さらに研ぎ澄まされているというか筋肉質になっていて、濃厚な密度を感じます。
ブーレーズ盤ですが、CBSは覚えていないし、DGは聴いていません。
このききくらべは面白そうです。
ご参考にならず恐縮です。
by 吉田 (2008-04-01 23:22) 

stbh

吉田さん、いつもありがとうございます。吉田さんはシノーポリ盤ですか。興味はありますので、いずれ聴いてみたいと思います。しかし、時間は短いですが、そう手軽には聴けない曲ですね。
by stbh (2008-04-02 23:33) 

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by 카지노사이트 (2020-11-08 13:39) 

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