Cream/LiveCream2 [その他の音楽]
今回は簡単な思い出話です…。
私が洋楽を聴いていたのは、歌謡曲を卒業(?)してからクラシックにのめりこむまでのだいたい中学・高校くらいの時期。70年代前半が中心になります。したがって、このバンドはすでに解散していました。
このLP(1972年発売)を最初に聴いたのは、ギターを弾いていた歳上のいとこの部屋。今から思えば、洋楽にめざめたのは彼の影響も大きいのかもしれません。彼はいつも部屋を暗くして大音量で音楽を聴いていました。そこで聴かせてもらった中で特に印象に残ったのが、これと
BadCompany/BadCo [その他の音楽]
月末の非クラシック、今月はもう更新ができそうにないので早めに。前回とりあげたクイーンつながりでバッド・カンパニーを。来日したりしたおかげで、世の中では多少、話題になったりしているのでしょうか?それとも熱しやすくさめやすいこのご時勢、もう忘れられているでしょうか。
いずれにしても30年前、誰がポール・ロジャースがクイーンで(あるいはクイーンのメンバーとバンドを組んで)歌うと誰が思ったでしょう?華麗なクイーンとシンプルなバッド・カンパニーに共通点を見出すとしたら、4人編成で、専属キーボード・プレイヤーがいないことくらい。デビュー当初は多少ワイルドさを持っていたクイーンはどんどん洗練されていくいっぽう、バッド・カンパニーは愚直にブルース・ロック(でいいのかな)のスタイルを守りました。
今回は、デビュー・アルバム、「バッド・カンパニー」をご紹介します。オリジナル・メンバーで6枚のアルバムが発表されていますが、このアルバムに、そのスタイル・音楽性がもっとも良い形で現れていると思います。
メンバーは、フリーからポール・ロジャース(Vo)とサイモン・カーク(Dr)、モット・ザ・フープルのミック・ラルフス(Gt)、そして元キング・クリムゾンのボズ・バレル(Bs)。当時は
Queen/BBC Live [その他の音楽]
キング・クリムゾンに続いて、BBC音源のライヴ-だと思います。"A Night At The Opera"(1975年)発表直後のものだと思いますが、日付とか場所とか何も残っていないのでわかりません。合計約50分のパフォーマンスは、今聴けばあっという間で、特に中・後期のクイーンのファンの方は物足りないでしょうね。
鳴り物入りでイギリスの音楽シーンに登場したクイーンは、最初の2枚のアルバムで早くも不動の地位を築き、その後"Sheer Heart Attack" でポピュラリティも獲得します。思い返せば、4枚目の"A Night At The Opera"あたりから本領発揮、劇的で大規模な曲作りが始まったようです。この録音は、初期の最後のパフォーマンス、という位置づけになるでしょう。
のちのライヴに比べれば、サウンドは非常にシンプルで、フレディのヴォーカルもまだ粗っぽいところがあります。いわば、「エンターテイナー」になる前の、「ロックンローラー」の女王がここにいる、というところでしょうか。
☆追加しました☆ もう少し時期は下るのですが、クイーンの最初の公式ライヴはこれです。ヴィデオがあまり発達していなかった時代、ライヴ盤は、ステージを観に行けない者にとって唯一、パフォーマンスを感じることのできる手段でしたから、発売されたときは「待望のライヴ!」という感じでしたね。
さて、では
Carpenters/青春の輝き [その他の音楽]
カレン・カーペンターが亡くなって、何年たったか覚えていますか?あれは1983年のことでしたから、もう23年も経ってしまいました。それでも、彼女の歌声はいまだにあちこちで流れ続けています。
- アーティスト: カーペンターズ, ジョン・ベティス, アルバート・ハモンド, リチャード・カーペンター, ポール・ウイリアムズ, ロジャー・ニコルス, ボニー・ブラムレット, レオン・ラッセル, ジョー・ラポソ
- 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
- 発売日: 1995/11/10
- メディア: CD
彼らのベスト盤は数多くありますが、日本編集の1枚ものを今回はご紹介します。このCD自体、発売されてから10年以上経ってしまいました。確かどれかの曲がテレビのドラマの主題歌に使われたときの発売だったと思います。
☆追加☆ MEICHIKUさんにご教示いただいた2CD+DVDのセットはこちらです。
カーペンターズ・ゴールド<スーパー・ショック・プライス>(DVD付)
- アーティスト: カーペンターズ
- 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
- 発売日: 2005/11/23
- メディア: CD
ベスト盤+クリスマスソング+ヴィデオクリップという構成だそうです。それにしてもDVD1枚でもありえる価格でここまでやってしまうとは…。まさに<スーパー・ショック・プライス>ではあります。
ここではベスト盤をご紹介しましたが、
PFM/Cook [その他の音楽]
今月も最後はプログレ系で。息の長いイタリアのバンドです。この5月に来日するそうです。
パトリック・ジヴァスなんかは昔からおっさんくさかったけれど、かわいかった(失礼)フラヴィオ・プレモリもりっぱなおじさんですね。この録音も、もう30年前ですから。オリジナル・メンバーはだいたい1940年代後半の生まれなので、そろそろみなさん還暦近いです(!)
「在庫切れ」だしジャケ写も無いので、HMVのリンクも張っておきます。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1867769
録音は1973年、発売は英米が1974年、日本が1975年でしたか。近年は「全世界同時発売」があたりまえで、日本で(局所的に)売れていると「日本先行発売!」などもありますが、当時は、日本発売が半年くらい遅れるのが普通でしたね。
キング・クリムゾンやELPで作詞を担当していたピート・シンフィールドがプロデュースした、イタリアのプログレ・バンドです。バンド名の由来はパン屋さんの名前なのだそうですが、長いイタリア語(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ)だとなじんでもらえそうに無いので、"P.F.M."という略称を使ったそうです。ELPの自主レーベルであるマンティコアから世界デビューを果たしています。
もともとイタリアではすでに
KingCrimson/LiveInAmsterdam [その他の音楽]
月末恒例ロックシリーズ、今回は、イエスに続くブリティッシュ・プログレ。もともと海賊盤で出回った音源ですが、現在は正規録音が出ています。
1973年11月23日、アムステルダム・コンセルトヘボウでの録音。メンバーはいわゆるGreat Deceiverラインナップ、ロバート・フリップ、ジョン・ウェットン、ビル・ブラッフォード、デヴィッド・クロスの4人。「暗黒の世界」"Starless and Bible Black"で使われたテイクをはじめとして、アナログ時代から手を変え品を変えて出されてきた、いってしまえば手垢にまみれた音源ですが、収録後30年以上たった今も色あせるどころか、ますます輝きを増してきているような、空恐ろしい演奏です。
もともとBBCの放送音源です。最初に入っているアナウンスは英語読みで、「コンサートゲボウ」と言っています。私の手元にあるテープは
Kiss/Alive [その他の音楽]
月末恒例の非クラシック系音楽ですが、自分のPCの不調とso-net blogの不調が重なって大幅にずれ込んでしまいました。
今回のご紹介はKiss、去年、某一眼デジカメ(^^;のCFで彼らのメイクをした子供たちが出てきていましたが、いかにもおじさん(おばさん)狙いですね~。デビューは1973年、奇抜なメイクとストレートなサウンド、そしてステージの派手な演出(火を吹くのは有名でしたね)で、一時はものすごい人気(特にアメリカで)でした。
ご他聞にもれずメンバー間のいさかいなどあったようですし、一時メイクをはずした時期もありました。しかし紆余曲折を経ながら現在も続いている、息の長いバンドになりました。正直、こんなに続くとは思っていませんでしたよ。でも最も鮮烈だったのは、デビューから数年間の、これらのアルバムの時代だと思います。
2連発になっちゃいましたが、ふだんは両方から特にオイシイ(ノリの良い)曲をピックアップして聴いています。ALIVE!が75年、ALIVE IIが77年のリリースです。曲がかぶっていないのが律儀というか、ありがたいのですが、テイクがたりなかったのか、ALIVE IIのD面は未発表のスタジオ曲という、いささか半端な形でリリースされました。
どちらのアルバムも、
PointerSisters/ABCLive [その他の音楽]
- アーティスト: ポインター・シスターズ
- 出版社/メーカー: BMGファンハウス
- 発売日: 2002/10/02
- メディア: CD
Yes/Yessongs [その他の音楽]
なんとなく、月末は非クラシックの日。本当はこの前にもうひとつエントリーを書く予定だったのですが、とても余裕がなく、来月送りになりました(+_+)
私が中高生だった1970年代はいわゆるプログレ全盛期で、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、ELPなどが覇を競い合っていました。クイーンも当初はプログレ系の亜流に見られていて、あるアルバム("Sheer Heart Attack"だと思うのですが)には、わざわざ"No synthesizer added!"と書いてあったり、それほど「シンセサイザー」等を使った、「進歩的」な音楽がはやっていたのでした。
そんなロック・シーンの中で、イエスは、中心メンバーのジョン・アンダーソン(ヴォーカル)とクリス・スクワイア(ベース)に加えて、スティーブ・ハウ(ギター)、リック・ウェイクマン(キーボード)という個性派が次々と加入し、壮大な物語絵巻風ロックの世界を築いていきます。アルバム"Close to the Edge"(邦題は「危機」)が出たとき、A面1曲、全3曲と言う大曲ばかり、それもアドリブでなく綿密に構成された音楽だけで出来ていたことが非常に衝撃的でした。そして、その緻密なアルバムの世界をライヴで表現してしまったのが、1973年の来日直後に国内発売された、このアルバムです。
来日当時は、やはり
Chicago/LiveInJapan [その他の音楽]
しばらくぶりでロックの話。クラシックの記事を見に来てくださっている方、ごめんなさい。でも、同世代の方だったら話がわかる方、いらっしゃいませんか?
本格的にロックを聴きだし、バンドなぞを組んで演奏していたのは中学生の頃だった。ブラバンにも顔を出していたので、シカゴは憧れだった。ブラスが十分そろわないまま、コピーをしたりもした。吹奏楽の演奏会でも「イントロダクション」や「クエスチョンズ」が演奏されているなど、ちょうどこのアルバムが出たころは、シカゴの人気がピークにあったのではないかと思う。今はCDも売ってなさそうで恐縮ですが…。
ボックスセットや未発表音源を含む再発は出ているけれど、最近は活動しているの?今や普通の人は「シカゴ」といえばミュージカルだろうし、バンドを知っている人も「16」以降のラヴ・ソング、バラード路線が常識だろう。私にとっては、やはり「ブラス・ロックの雄」というキャッチフレーズが似合う、(ポップでない)ロックバンドなのだが、これに共感してくれる方は
DeepPurple/LiveInJapan [その他の音楽]
このブログを書き始めてから半年になりました。もともと通勤時には、それなりの割合で昔のロックを聴いていたのですが、なんとなくクラシックの記事を書くのに注力してしまって、ロックはぜんぜん聴いていませんでした。
いま思い返してみると、ロックを聴いた後は、クラシックのときにも増して「おぉ気持ちよかったぜぃ」で終わってしまっていたので、ブログに書けるような内容が自分の中になかったからかもしれません。
状況はぜんぜん変わっていないのですが(汗)、やはりクラシック以外のことも書いてみたいなあ、と唐突に(笑)思いはじめてしまったので、今回からときどき昔のロックを車で聴いたときの感想も書かせていただきます。
記念すべき第1弾はパープル。もちろん、ずーっと聴いていたわけではなくて、サイマルに聴いていたのは第2期(イアン・ギラン)から第3期(デービッド・カヴァーデイル)までのヘタレリスナーなので、これ1枚でほぼ十分です。超定番なのでいささか恥ずかしいですが。
TomitaPlanets [その他の音楽]
今日は通勤ではないのですが、車で移動する機会があったのでちょっと寄り道。
1977年の製作ですが、いまでもりっぱに現役盤のようです。オリジナルは4チャンネルだったはず…と思っていたら、もう出ていたのですね(本人によって再編曲されているようです)。私が今日聴いたのは、例によってカセットテープでしたが…。
- アーティスト: 冨田勲
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2003/03/29
- メディア: DVD Audio
高校生だった私が仲間と「冨田は次に何を入れるか」について話していたとき、最右翼はやはり「惑星」でした。そして本当に出てきちゃったのですよね。
冨田の「惑星」はいつになく遊びの要素が強く、ロケットの発射はまあお約束としても、宇宙飛行士と地上管制官の二重唱、宇宙嵐、「天王星」と「海王星」のオーバーラップなど、いろいろなしかけがあります。また、毎度のことながら気の遠くなるようなオーバーダブ、オルゴールは冨田がオルゴールキットを使って自分で作ったとか、交信の場面の音はトランシーバーで飛ばしたとか、録音に関する逸話にも事欠きません。
一切の編曲やカット、部分演奏を認めなかった遺族を説得して発売にこぎつけた、という話題もありました。確かスコアに書かれていたはず、と思ってスコア(B&H中型)を見たのですが、書いてありません(汗)。ホルスト没が1934年だから、1979年改訂/1983年出版のスコアにだったら何か書いてあってもよさそうなものですが、購入は1989年だから、もう注意書きをはずした版なのかもしれません。高校生のときに買った小型スコアには書いてあったと思ったんだけどなあ。誰かにあげちゃったか売っちゃったかしたと思うのですが、ちょっともったいなかったかも。
この後、ダフクロ、グランドキャニオンなどをはじめとして数々の録音を作り続けた冨田ですが、やはりこの「惑星」が頂点だったのではないでしょうか。題材と冨田のセンスのベストマッチだったと思います。マイク・オールドフィールドからエンヤに至り現在に続く「オーバーダブ・ロード」(変な表現)の重要な一角を占める作品だと思います。
高校生のときの思い出話をもうひとつ。通常、この作品をLPに入れるときは「木星」までがA面なのですが、冨田は「水星」までをA面に配し、「木星」はB面に持ってきています。これは「宇宙嵐」で木星から土星につなぐため必要な措置で、時間的にもA面約25分、B面約27分とバランスがとれているとはいえ、ちょっと違和感がありました。そこで出た結論。「冨田はB面を聴かせたかった」
確かに、若かったわれわれが好んで聴いていたのはかっこいい「火星」と「木星」、そしてついでにそれらに挟まれた2曲が中心でした。いささか退屈な「土星」や、神秘的とはいえ盛り上がらない「海王星」はあまり聴かなかったですね。そこで冨田は、「木星」以降をより物語性の強いアレンジにし、あまつさえ「天王星」と「海王星」を重ねたりして、「土星」以降の3曲のプレゼンスをあげようとしたのだ、というのがわれわれの論拠でした。真偽のほどはわかりませんが、妙に納得いきませんか?
(この記事はmozart1889さんの「冨田勲の音楽」
http://www.doblog.com/weblog/myblog/41717/1534975#1534975
に触発されて書きました。最初はコメントしようと思っていたのですが、書きたいことがどんどん増えちゃって書ききれなさそうだったので、自分のブログに書きました^^;)
☆追記 サラウンド盤のジャケ写がうまく見えないようです(編集中は見えるのですが)。申し訳ありませんが、興味のある方はアマゾンで「惑星」「冨田」で検索してください。必ずヒットすると思います。