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Dvorak/交響曲第8番 [交響曲(独墺以外)]

名曲です。「新世界から」よりこっちのほうがいい、という方も多いですね。今日はRCO(ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)の120周年記念のサイトから落としたジュリーニ指揮の録音で。1990年の演奏なので、この録音と同時期です。ひょっとすると同じ音源?

ドヴォルザーク:交響曲第8番

ドヴォルザーク:交響曲第8番

  • アーティスト: ジュリーニ(カルロ・マリア),ドヴォルザーク,ラヴェル,ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2005/03/24
  • メディア: CD

「イギリス」というニックネームは、見ることが少なくなってきたと思っていましたが、このCDでは使っていますね。もちろんイギリス旅行の印象…

…などではなく、出版がイギリスの会社からされたというだけのことなので、誤解を招きやすいニックネームではあります。音楽は「新世界」よりスラヴ色が強いと、よくいわれます。

でもその「スラヴ的」なところが、旋律の美しいドヴォルザークの作品の中でも、親しみやすく魅力的な音楽になっていると思います。冒頭のチェロ、フルートからはじまって、これほどどの楽章、どの部分も素敵な曲というのも、なかなか無いでしょう。ト長調という素朴な響きの調で作られている、というのも一因かもしれません。こういう曲なら「うたごころ」に満ち満ちたジュリーニの独擅場ですね。

全体にやや遅めのテンポで、ゆったり、朗々と歌ってくれます。特に第4楽章など、もう少したたみかけるように聴かせてくれても、と思うところもありますが、それにも増してしっとりとした第3楽章や、温かい第2楽章は全編が聴きどころといっても過言ではないでしょう。

いささか華やかさに欠ける時もあるRCOの音ですが、ここでは適度に渋くていいですねえ。聴く前は「けっこう地味かも」と思っていたのですが、派手ではないけれどペカペカすることは決してないし、各楽器の音色も晴れやかで伸び伸びしていて、聴いているほうまで心が晴れ晴れする、そんな演奏です。こう言っては失礼ですが望外の喜びで、またいい演奏に出会うことができました。ジュリーニは本当にハズレがないですね。

国内版スコアは、今のところ全音だけみたいです。

スコア ドヴォルジャーク 交響曲第8番 ト長調 作品88 (Zen‐on score)

スコア ドヴォルジャーク 交響曲第8番 ト長調 作品88 (Zen‐on score)

  • 作者: ドヴォルジャーク
  • 出版社/メーカー: 全音楽譜出版社
  • 発売日: 2009/03/17
  • メディア: 楽譜

 

ドーヴァーは第9とセットでコストパフォーマンスはよいのですが、重たくてかさばるのが難点ですね。

Dvorak: Symphonies Numbers 8 and 9 (New World in Full Score)

Dvorak: Symphonies Numbers 8 and 9 (New World in Full Score)

  • 作者: Antonin Dvorak
  • 出版社/メーカー: Dover Publications
  • 発売日: 1984/12/01
  • メディア: ペーパーバック

 

「こういう楽器が鳴っていると、こんな音になるんだ!」ということがわかるのも、スコアを見ながら聴くことの楽しみの一つだと思います。この曲はぜんぜん突飛なオーケストレーションではありませんが、それでもこれだけ聴かせることができる、という好例だと思います。


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コメント 2

吉田

こんばんは。
ジュリーニはこの曲を得意にしていたようで、残された録音はいいものです。ご紹介のACOとの演奏は響きにコクがあって素晴らしいですし、シカゴとのものはキレがバツグンです。両者の違いは指揮者の解釈よりもオケの性格によるものというような気もしますが、どちらも甲乙つけがたい録音です。
by 吉田 (2009-07-20 17:58) 

stbh

吉田さん

こんばんは、さっそくのコメントありがとうございます。シカゴとの録音は未聴なのですが、そうですか、キレが良いのですね、そそられますねー。
正直、「ドヴォルザークならジュリーニで聴かなくたって」と思って聴いたので、ヤラれました。脱帽です。
by stbh (2009-07-20 22:02) 

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