Mahler/交響曲第2番 [交響曲(マーラー)]
そろそろまた、マーラーが聴きたくなりました。今回は全曲を目指さずに、ばらばらっと聴いていきます。
まず「復活」が聴きたくなったのは、友人たちが出る演奏会が近いからかもしれません。
http://homepage1.nifty.com/MatsudoCPO/
私は全く関係ありませんが、よろしかったらどうぞ。近隣では誠実な演奏で名の通っている団体です。
さて、聴いたCDは名盤の誉れ高い、これ。
さすがに録音から約20年経ち、全曲がすべて発売当初の形で販売されているわけではありませんが、この曲はしっかりカタログに残っているようです。それだけでも「名盤の証」なのでしょう。
バーンスタイン2度目の全集は、コンセルトヘボウ、ウィーン・フィル、そしてNYPを振り分けるという、バーンスタインならではの何とも豪華な企画でした。あくまで個人的な印象ですが、コンセルトヘボウとの第1、第4、第9は古典的なたたずまい、ウィーン・フィルとの第5、第6、第10はマーラーへの畏敬の念、そしてNYPとの3曲、第2、第3、第7はバーンスタインの想いが、それぞれ強く感じられるように思います。いくら古巣のNYPとはいえ、バーンスタインが常任を退いてから長い時間が経ち、必ずしもバーンスタインのことを熟知している団員ばかりでは無かったでしょうが、それでもこの3曲は「勝手知ったる」NYPで録音することを、バーンスタインが希望したから実現した録音のような気がしてなりません。
特にこの「復活」はバーンスタインの思い入れが強く、録音のはしばしに、息苦しくなるほどの「レニー節」がちりばめられています。例えば、音楽が止まってしまいそうな第1楽章の第2主題、怒涛のスケルツォのクライマックス、極限のpppを求めている合唱の入り、など、いくらでも数え上げることができるでしょう。もうこの録音は、「バーンスタインの復活」以外の何者でもありません。
CD1枚に入る録音も多い中で、90分を優に超す録音時間でもその思いがわかるというものです。ひとフレーズ、ひとフレーズを慈しむように、大事に大事に演奏するから、止まりそうにもなるし、管楽器奏者や声楽パートにとってはある意味、苦行でしょう。しかし、誇張した表現になってしまいますが、どんな苦難を乗り越えてでも、バーンスタインとマーラーを演奏・録音することには価値があるのではないでしょうか。この録音も、まさに「かけがえのない」ものだと思います。
DGでもシノーポリ、アバド/BPO、そして最近はブーレーズなどの全集が完結していますが、どんなに新しい録音が生まれようと、バーンスタインの録音の意義は失われないでしょう。
スコアは、協会版のリプリントであるこちらが標準的だと思います。
全音からも出ており、オーケストレーションが微妙に違います(Doverと同じ?)。
スコア マーラー/交響曲 第2番 ハ短調 復活 (Zen‐on score)
- 作者: マーラー
- 出版社/メーカー: 全音楽譜出版社
- 発売日: 2006/05/08
- メディア: 楽譜
さらにパート譜がまた違っていたりするときもあります。まあ通常聴く範囲では違いはほとんどわかりませんが。
バーンスタインは「大地の歌」を2度録音しましたか。
by サンフランシスコ人 (2008-12-18 07:11)
きのう、ケーブルテレビのSkyA+でハイティンク=BPOの「復活」を放送してたので、見てました。(1992年の演奏とのこと)
午後からなぜかさらに聴きたくなって、アバド=ルツェルン祝祭管の「復活」が我が家のHDレコーダーに入っているので、一部を聞きました。
「復活」は、中学か高校のころ、サバリッシュ=N響をテレビで見て、なんだか感動した覚えがあります。
ちなみに、昨夜はシモン・ボリバル・ユース・オーケストラを聴きに行きました。
すごい演奏でした。
by Lionbass (2008-12-18 15:42)
サンフランシスコ人さん
バーンスタインの「大地の歌」は、いずれも全集とは別に、ウィーン・フィルとイスラエル・フィルとの録音がありますね。前者はフィッシャー=ディースカウとの競演が有名なDECCA盤です。
by stbh (2008-12-19 23:37)
Lionbassさん
ハイティンク=BPOをやっていたのですか!うちはスカイA+は入らないみたいです…。「復活」、もう1回ぐらいやれたらいいなあと思いますが…。
by stbh (2008-12-19 23:43)
個人的には、ブルーノ・ワルター&ニューヨーク・フィルハーモニック盤の交響曲第2番が好きです。
by サンフランシスコ人 (2009-01-05 06:12)
> サンフランシスコ人さん
マーラーの直弟子ワルターの録音ですね。ずいぶん耳にしていないので、聴きなおして見たいと思います。
by stbh (2009-01-05 18:43)
ブルーノ・ワルターは、サンフランシスコ響を頻繁に指揮しました。
by サンフランシスコ人 (2009-01-06 03:04)
そうだったのですか。ワルターはもちろん録音しか知らないので、アメリカのオケではNYPとコロンビア響のイメージしかありませんでした。
by stbh (2009-01-09 07:33)
サンフランシスコ響が、 再び「復活」を演奏するみたいです。
http://www.carnegiehall.org/article/box_office/series/brochure/ser_633.html
Fri, Mar 26, 2010 at 8 PM
SAN FRANCISCO SYMPHONY
Stern Auditorium / Perelman Stage
Michael Tilson Thomas, Music Director and Conductor
Laura Claycomb, Soprano
Katarina Karnéus, Mezzo-Soprano
Westminster Symphonic Choir
Joe Miller, Conductor
MAHLER Symphony No. 2, "Resurrection"
by サンフランシスコ人 (2009-01-23 06:44)
おお、すごい!お聴きになったら感想をお聞かせください。
by stbh (2009-01-25 22:56)