Brahms/交響曲第2番 [交響曲(独墺系)]
今年もすでに3/4が終わってしまいました。「ブラームスの季節」ですね。今回は懐かしいこの人のライヴを。
ブラームス/交響曲第2番ニ長調
指揮:カール・ベーム
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1979年8月15日、ザルツブルク祝祭大劇場にて
ベームのCDはずいぶん少なくなった印象がありますが、ブラームスのシンフォニーは全曲現役(というか、最近リイシュー?)のようです。第2番はこちら。
- アーティスト: ベーム(カール),ルートヴィヒ(クリスタ),ウィーン楽友協会合唱団,ブラームス,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2004/06/30
- メディア: CD
かつては1曲1枚でしたが、現在のシリーズでは第3・第4が1枚に入って、第1には「ハイドンの主題による変奏曲」が、そしてこの第2には「アルト・ラプソディ」と「悲劇的序曲」がカップリングされています。
さて、実は久しぶりに聴いた1979年のライヴは、意外にも、冒頭の動機、そして続く第1主題から、とても流麗な、重くないテンポ運びです。第1楽章で特に言えることですが、主題主題でテンポも表情も変わり、ブラームスがロマン派であることを思い出させてくれる、かなり抑揚のついた演奏だと思います。ベーム晩年のゆったりしたイメージを見事に覆すものでした。また約30年前のウィーン・フィルは、アンサンブルは時折乱れるものの(あまり練習していないのでしょうか)、その音色はまだ往年の響きを残しています。この演奏では珍しく荒々しい音をときどき聴かせてくれる金管が聴きものだと思います。
続く第2、第3楽章はどちらかというと軽く、進みの良いテンポで演奏されますが、これは「第2」という曲の性質も影響しているのかもしれません。ブラームスのシンフォニーの中でもっとも明るい響きにあふれたこの曲は、あまり鈍重に演奏されるよりは、推進力があったほうが聴きやすいですね。
その「推進力」が遺憾なく発揮されるのが第4楽章です。今度はあまりテンポを変えることなく、しかしpとfの強烈な対比で明確なコントラストをつけながらコーダまで一気に走りきってしまいます。ウィーン・フィルもなんだかニコニコしながら演奏しているような、「明るく楽しい」演奏になっています。曲が終わると万雷の拍手とブラヴォー、まあ当然でしょう。いくつかの日本公演でも「燃えた」演奏を残しているベームですが、この演奏も「ノリノリ」の部類に入るのではないでしょうか。
スコアはこちらになります。新しくなった音楽之友社のものを挙げておきましょう。ブラームスのオーケストラの醍醐味は、ヴィオラ、チェロ、ホルンなどの中声部にあります。ぱっと聴いただけでは気がつかないような、けっこう複雑な動きをしているのが、スコアを見るとわかりますよ。
OGTー2112 ブラームス/交響曲第2番 ニ長調 作品73 (Ongaku no tomo miniature scores)
- 作者: 三宅 幸夫
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
- 発売日: 2004/08/04
- メディア: 楽譜
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#突然コメントに書込みを致しましたが、こちらのブログにふさわしくないようでしたら、お手数ですが削除をお願い致します。
by UK-Japan 2008 WEBサイト運営事務局 (2008-10-15 11:55)
ベームのコンサートに5回行きました。
by サンフランシスコ人 (2008-10-21 02:34)
5回も!いいですねえ、うらやましいです。
by stbh (2008-10-24 07:03)