Verdi/Maschera3 [オペラ]
早くご紹介しないと、公演が終わっちゃう…。というわけで、今回はもう1セット、私が聴いているCDをご紹介します。
- アーティスト: Giuseppe Verdi, Claudio Abbado, La Scala Theater Orchestra, Edita Gruberová, Giovanni Foiani, Katia Ricciarelli, Luigi De Corato, Plácido Domingo, Renato Bruson, Ruggero Raimondi
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 1998/07/14
- メディア: CD
アバドもちょうどシカゴなどとマーラーの交響曲を入れたり、精力的な録音を続けていたころですね。むろんスカラ座とも良い関係にあり、この録音でも、アバドの比較的軽快な音楽の進め方に共感して、一緒に楽しんでいるように聞こえます。
さて、それではまずあらすじの続きから。
第3幕第1場(レナートの家の書斎)
レナートは妻のアメリアに死を命じるが、アメリアは最後に息子に会いたいと言い、レナートはこれを許す。アメリアが出て行き、「別の人間の血が必要なのだ」と独白するところへサミュエルとトムが入って来たので、レナートは彼らに、仲間になりたいと持ちかける。3人のうちだれがリッカルドを殺すかで口論になるが、再び現れたアメリアに、当人には意味のわからぬままくじを引かせ、レナートがリッカルドを討つことになる。オスカルが仮面舞踏会の招待状を持って登場し、3人は復讐の機会ができたと喜ぶ。
第3幕第2場(リッカルドの部屋)
リッカルドはひとりでアメリアを思い煩悶するが、レナートとアメリアを故郷に帰す書類に署名する。そこへオスカルが、何者かが舞踏会でリッカルドの命を狙うという手紙を持ってくるが、逃げることを嫌い、舞踏会のざわめきが聞こえ出す中、最後にもう一度アメリアに会いに舞踏会へ行く決心をする。
第3幕第3場(舞踏会場)
サミュエル、トムとレナートが会場に現れ、合言葉を交わす。レナートはオスカルに正体を見破られるが、オスカルからリッカルドの服装を聞き出す。リッカルドを見つけたアメリアは彼に逃げるように言うが、リッカルドは彼女への愛を語りながらも、夫と一緒に故郷へ戻るように言う。そして、二人が別れの挨拶をした瞬間、レナートがリッカルドを撃つ。群集がレナートを取り囲むが、リッカルドは、アメリアが潔白であることを誓い、二人を本国へ戻す書類を渡す。さらに全員の無罪放免を告げ、絶命する。一同の「恐ろしい夜よ!」の合唱で幕。
この曲の聴き所は数多くありますが、まずは第2幕の二重唱でしょう。第3幕のレナートの苦しい心のうちも聴きもの。あとは第1幕のウルリカでしょうか。出番は少ないですが、特異な役で存在感があります。もちろん、脇役も含めた重唱の美しさは、やはりヴェルディならでは。正味で2時間半近くの長丁場ですが、飽きさせることはありません。
最後に、DVDをひとつご紹介しておきましょう。1989年、急逝したカラヤンの代理として白羽の矢が立ったのは、ショルティでした。彼が指揮をした、翌1990年の舞台がDVDになっています。配役もカラヤンのCDと同じです。
ヴェルディ:歌劇《仮面舞踏会》/ショルティ、ウィーン・フィル
どうぞお楽しみになってください(上記はタワーレコードへのリンクです)。
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