Mahler/PianoQuartet [室内楽・器楽曲]
マーラー唯一の、出版されている室内楽作品です。オリジナルのCDはこちら
- アーティスト: ムジカ(クレメラータ), クレメラータ・ムジカ, マーラー, シェーンベルク, ヴェーベルン, ベルク
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 1996/03/25
- メディア: CD
ですが、現在は販売されていません。TOWERRECORDSが昨年復刻したものを、私も聴いてきます。
マーラー:ピアノ四重奏曲、シェーンベルク他/クレメラータ・ムジカ (@TOWER.JPへリンク)
マーラーのピアノ四重奏曲は、1876年、彼が16才、音楽院の1年生のとき作曲されたといわれています。私たちが聴くことのできる、マーラーの最初の作品です。もともと複数楽章をもつ曲に仕上がる予定の第1楽章として構想されたものらしく、「断章」と呼ばれることもあります。
この形式の偉大なる先輩であるブラームスに似た重厚な響きを主体としていて、3連符の混ざるリズムも似ています。また音形をみても、付点、ファンファーレ、下降跳躍など、一聴してマーラーとわかる特徴はまだほとんど出てきていないので、「これがマーラーの作品」として意識していなければ、彼の作とはわからないでしょう。強いて言えば、楽章の最後がppで消えるように終わるのが、第5交響曲の第1楽章に似てなくもないです。
ヴァイオリニストのギドン・クレーメルを中心としたアンサンブルですが、この曲ではヴァイオリンが突出することも無く、しっとりとしたアンサンブルを聴かせてくれています。マーラー以外は新ウィーン楽派ですし、マーラーの曲はごく初期の作品なので、ギャップがあるかと思いきや、マーラーの直後に入っているシェーンベルクやウェーベルンの作品は、はっきりした調性を持っています。他の曲もそれなりに(^^;楽しめ、お買い得な1枚だと思います。
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