SSブログ

Miyoshi/VnCon [協奏曲]

「交響譚詩」が入っていたテープを巻き取るため、B面をなにげなく聴いたのです。曲名を見て、わずかに「これたしかすごい曲なんじゃなかったっけ」と記憶がよみがえったのでしたが、勢いで聴いてしまいました。

三善晃:ヴァイオリン協奏曲(1965)
数住岸子(ヴァイオリン)外山雄三指揮 NHK交響楽団

昨日と同じシリーズから。約30分近くかかる大曲です。全曲通して無調で、その語法もティンパニのソロ、ドラのff の一撃、静謐なハープ&チェレスタ、トロンボーンの咆哮、優雅な木管、分厚い不協和音の弦楽合奏、そしてソロの超絶技巧と、ひととおり現代音楽のお約束が入っています。

こう書いてしまうと、「ああ、いわゆる現代音楽ね」という、退屈そうな印象を与えてしまいそうですが、実際聴いてみると、暢気なことは言ってられません。本当に凄い。三善晃の作品をそう多く聴いているわけではありませんが、他の曲も含めて、なんでこんなに情念が溢れかえるような音楽が書けるのだろう?まさに「呑み込まれる」音楽。聴く方には(にも)極度の緊張を強いる(しかし決して不快ではない)、ものすごく密度の高い音楽です。

うーん、ぜんぜん具体性に欠けて説得力が無いのですが、機会を見つけて、録音でもいいから聴いてみてください。聞き流せる曲ではないけれど、きっと「心地よい疲れ」が体験できると思います。

ソロの数住岸子さんは、このころ現代音楽の奏者として、とても評判が高かったように記憶しています。たぶん、多くのヴァイオリン曲の初演をてがけていたのではないでしょうか。ここでも技巧はもちろんのこと、その「三善晃の世界」を表現する力に圧倒されます…。数住さんは、残念ながら1997年に病没されています。

今回は簡単な印象記になってしまいましたが、ご容赦を。今日upするのだったら、黛敏郎がよかったかなあ、とか思いつつ。 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Ifukube/BallataSinfo..Bizet/Carmen ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。