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Mozart/DivertimentoK563 [室内楽・器楽曲]

今日はもう晴れてしまいましたが(^^;、南関東はしばらく雨が続きました。こういうときはあまり派手な曲はしっくりこないし、かといって暗い、寂しい曲ではいっそう陰々滅々としてしまいます。というわけで、めずらしく室内楽を聴いていました。

モーツァルト : 弦楽三重奏曲、二重奏曲集

モーツァルト : 弦楽三重奏曲、二重奏曲集

  • アーティスト: グリュミオー・トリオ, モーツァルト, アカデミー室内アンサンブル, グリュミオー(アルテュール), ペリッチャ(アリゴ)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 1998/06/17
  • メディア: CD

昔(1990年ごろ?)Philipsで出した「モーツァルト大全集」の「弦楽三重奏曲・二重奏曲集」と同一の内容です(実際に私が聴いているのは、より廉価な輸入版。輸入版と国内版で音が違う、というのはありますが、まあここはひとつ穏便に)。

弦楽四重奏はたくさんありますが、弦楽のデュオ、トリオというのは思いのほか少ないのですね。この曲集の最初に入っている「弦楽三重奏のためのディヴェルティメント」は、あの最後の3交響曲の年、1788年に作曲されている、こちらも最後の「ディヴェルティメント」です。四重奏よりさらに絞った編成ですが、音の薄さをまったく感じさせない、美しい曲です。ヴィオラがたぶん通常のカルテットよりかなり大変になっているのではないでしょうか。

この曲は全6楽章からなっていて、第1楽章がソナタ形式のアレグロ、第2楽章がアダージョ、第4楽章の変奏曲アンダンテをはさんで第3と第5楽章がメヌエット、そして第6楽章にロンド形式のアレグロが来ています。メヌエット2曲というのがいかにも「ディヴェルティメント」っぽいですが、第6楽章の対位法を駆使したロンドなど、後期の堂々とした作風になっています。第2楽章も大変きれいで、As-durという調性もあって軽やかな音楽です。また全体的に半音を効果的に駆使しているのがうかがえます。

演奏は、グリュミオー・トリオ。ネット上の評を見る限り、かなりよい録音らしいです(コレしか知らないので、私はなんともいえません)。1967年、オランダでの録音ですが、Philips特有の中域の深い、暖かい音が楽しめます。なんといっても明るく楽しいグリュミオーの音色がききどころですが、他のメンバー(ジョルジュ・ジャンツェル/ヴィオラ、エヴァ・ツァッコ/チェロ)も表情が多彩で、出るところではグリュミオーと遜色ない演奏をしています。

全曲は約40分かかる、かなり規模の大きい曲ですが、全編美しくてヒーリング系の聴き方もあるのかもしれません。今回は触れていませんが、ミヒャエル・ハイドンのかわりにモーツァルトが作曲したヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲など、やはりなかなかの傑作ぞろいです。いちど、お試しあれ。


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おさかな♪

バイオリンのDuoに今とってもはまっています。
オケとちがって(って言ったら叱られますが。。。)
音程が良くないといけないので、とても練習になります!
レッスンの先生や、オケのお友達と弦ミニ合奏をするのも楽しいです♪
by おさかな♪ (2005-10-18 17:37) 

stbh

もともと小編成の合奏用に書かれた作品でなくてアレンジされたものでも、けっこうアンサンブルは楽しめますよね。ところで、モーツァルトの作品といわれる、1枚の楽譜を二人が向かい合って弾くヴァイオリン二重奏曲はご存知ですか?
by stbh (2005-10-18 23:30) 

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